「マタニティマーク」とのタイアップで母乳バンクのさらなる普及を目指します
一般財団法人日本財団母乳バンク(東京都中央区、理事長:水野克已)は、都営大江戸線の一部車両の優先席エリアに、母乳バンクのさらなる普及を目指して「マタニティマーク」とのタイアップ広告を掲出開始しました。以下に広告の詳細をご案内します。
【広告概要】
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掲載車両:都営大江戸線(1編成)
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掲載場所:優先席横の連結部分ガラス面
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掲載期間:2024年8月3日~2025年8月2日
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注意事項:該当車両の編成や運行情報・時間につきましては非公開です。鉄道会社や駅係員へのお問い合わせはご遠慮ください。車内の携帯電話のご利用マナーにご協力ください。
【「マタニティマーク」について】
妊娠初期は、赤ちゃんの成長はもちろん、お母さんの健康を維持するためにもとても大切な時期です。しかし、外見からは見分けがつかないため、「電車で席に座れない」、「たばこの煙が気になる」など妊婦さんにはさまざまな苦労があります。国民運動計画「健やか親子21」推進検討会において、妊娠・出産に関する安全性と快適さの確保を目指し、「マタニティマーク」を発表しました。マークは、妊婦さんが交通機関等を利用する際に身につけ、周囲に妊婦であることを示しやすくするものです。また、交通機関、職場、飲食店等が、呼びかけ文を添えてポスターなどとして掲示し、妊産婦さんにやさしい環境づくりを推進するものです。 (子ども家庭庁ホームページより)
【母乳バンクとは】
母乳バンクは、ご自身のお子さんが必要とする以上に母乳がたくさん出るドナーの方々から母乳を寄付していただき、適切に低温殺菌処理・細菌検査・冷凍保管した後、「ドナーミルク」として新生児集中治療室(NICU)に入院している早産・1,500g未満の極低出生体重の赤ちゃんに提供する仕組みです。
【ドナーミルクの必要性】
母乳バンクが対象とする早産・1,500g未満の極低出生体重の赤ちゃんは、壊死性腸炎、未熟児網膜症、慢性肺疾患などさまざまな病気や感染症のリスクにさらされています。このように小さく生まれた赤ちゃんにとって、母乳は必要な栄養素だけでなく、腸の成熟を促す物質も含んでいるため、最適な栄養食かつ薬となります。しかし、早産や特定の理由により母乳が出ない、または与えられない場合があります。このような場合に、⺟乳があげられるようになるまでの間をつなぐのが「ドナーミルク」です。
【世界と日本における母乳バンクの歴史】
世界で初めての母乳バンクは1909年にウィーンで創設され、現在では世界60ヵ国以上で750か所以上の母乳バンクが運営されています。2002年には世界保健機関(WHO)から、「母親の母乳が得られない場合は、ドナーミルクが第一選択である」という推奨が行われました。日本でも、2017年に一般社団法人日本母乳バンク協会が設立され、2019年7月には、日本小児医療保健協議会栄養委員会から「自母乳が不足する場合や得られない場合、次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」という提言があり、母乳バンクの普及が期待され、ドナーミルクの需要が増えることが予測されました。この背景から、2021年4月に一般財団法人日本財団母乳バンクが設立され、2022年4月から運営を開始しました。現在、日本では一般社団法人日本母乳バンク協会と一般財団法人日本財団母乳バンクの2つの団体が、「日本橋母乳バンク」と「日本財団母乳バンク」・「藤田医科大学病院日本財団母乳バンク」という3つの母乳バンクを運営しています。
【現状の課題と日本財団母乳バンクの役割】
日本財団母乳バンクは、ドナーミルクを通じて小さないのちと元気のたすきをつなぐことで、より良い世界を創り出すことを目指しています。
ドナーミルクの需要は十分にあるものの、母乳バンクを利用できるNICUは全国で100施設ほどしかありません。そのため、日本財団母乳バンクでは、より多くの赤ちゃんが安定的にドナーミルクを利用できるように、母乳バンクへの登録が初年度となるNICUには無償でドナーミルクを提供しています。また、ドナーミルクの安全性と効果についてより多くの医療従事者に知ってもらい、ドナーミルクの導入を促進するために、さまざまな調査研究や成果の発表も行っています。さらに、母乳バンクが当たり前に利用できる社会を実現するため、周知啓発活動にも力を入れています。