お問い合わせ

JavaScriptを有効にしてください

Javascriptを有効にしない場合、コンテンツが正しく表示されません。
JavaScriptを有効にして、画面を更新ください。

研究活動研究内容

ホーム > 研究活動 > 研究内容 > 低温殺菌処理による母乳成分変化
ドナーミルク成分測定

低温殺菌処理による母乳成分変化

ドナーミルクを介した乳児への病原体感染を防ぐため、海外の母乳バンク運営ガイドラインではホルダー低温殺菌(62.5℃, 30 min)を行うことが推奨されており、日本でも同様に実施しています。一方で、低温殺菌処理により母乳中の生理活性物質が減少することも分かっています。

低温殺菌機には水を使用しないドライ式と温水式が存在し、日本財団母乳バンクではドライ式2種類、温水式1種類を用いていましたが、これらが母乳成分に及ぼす影響を比較した報告はありませんでした。私たちは機械による成分変化率の差について研究を行い、ドライ式は温水式と比較して免疫物質の減少率が10%以上高いこと、機械毎の冷却時間の差は減少率の差に関与しないことを明らかにしました(田中ら, 日本母乳哺育学会雑誌, 2023)。そのため現在は、ほぼ全てのドナーミルクの処理に温水式低温殺菌機を用いています。またドライ式低温殺菌機でも免疫物質の減少が抑制できるような処理方法について、引き続き検討を行っていきます。

Contact母乳を必要としている
赤ちゃんがいます。
⽇本では年間5,000人の早産・極低出⽣体重の
⾚ちゃんが⺟乳を必要としています。