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研究活動研究内容

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ドナーミルク成分測定

母乳成分測定方法の簡便化

日本財団母乳バンクでは全ドナーミルクの成分測定を行っているため、測定方法の簡便化やコストダウンも重要な課題です。

例えば微量栄養素であるカルシウムやリンの測定には、ICP発光分析法や原子吸光法を用いることが主流ですが、これらの従来法は実験工程が煩雑であり、1回の測定に長い日数を要します。そこで私たちは、臨床検査において血中や尿中のミネラル測定に使用される試薬に着目しました。この検査試薬は酵素法を測定原理としており、従来法よりも工程が短く試薬代も安価です。従来法および酵素法で母乳中カルシウムとリンを測定した値の相関を検討した結果、有意な相関が認められたため、酵素法を母乳中のミネラル測定にも使用できることが示されました。

また免疫物質のラクトフェリンやsIgAの測定では、従来法であるELISA法は試薬代が高額です。そこで私たちはラテックス試薬によるラクトフェリン測定について検討しています。ラテックス凝集法は、ラテックス粒子に特異的な抗体または抗原を固相化し、それが検体に含まれる抗原または抗体と結合して凝集する仕組みを利用した測定方法です。ELISA法と比較して試薬代が安価であり、操作も簡便です。ELISA法とラテックス凝集法で母乳中ラクトフェリンを測定した値の相関を検討した結果、有意な相関を示したことから、ラテックス試薬は母乳中のラクトフェリン測定に利用できると考えられます。

Contact母乳を必要としている
赤ちゃんがいます。
⽇本では年間5,000人の早産・極低出⽣体重の
⾚ちゃんが⺟乳を必要としています。