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研究活動研究内容

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ドナーやNICUの利便性

ドナーミルクの使用期限・解凍後保存期間

現在、日本の母乳バンク運用基準では、ドナーミルク解凍後の冷蔵保存期間を「24時間以内」と規定しており、この期限を過ぎたドナーミルクはNICUで廃棄されています。一方、最新の北米母乳バンク協会ガイドラインでは解凍後の保存期間を48時間と定めており、海外の一部母乳バンクでも48時間へ改訂が進んでいます。私たちは、ドナーミルク解凍24時間後及び48時間後の成分と細菌数を比較し、48時間後でも細菌増殖や成分減少が認められないことを明らかにしました(Mizuno K et al., J Hum Lact, 2025)。この結果は、日本の運用基準を48時間へと改訂する根拠となり、近いうちに改訂することで、NICUにおけるドナーミルク廃棄量の削減につながると期待されます。

また、ドナーミルクの使用期限に関しては、現在「搾乳日から6か月以内」と規定されています。私たちは、搾乳日から6, 9, 12か月間-30℃で冷凍保存したドナーミルクの成分及び細菌数を比較し、いずれの時点でも細菌は検出されず、成分の減少も認められないことを報告しました(Tanaka M et al., J Hum Lact, 2025)。今後は使用期限を延長することで、貴重なドナーミルクの廃棄量削減が期待されます。さらに、現在は「搾乳日から3か月以内の母乳のみ受け入れ」としていますが、使用期限を延長できれば、それ以前に搾乳して冷凍保存された母乳も送っていただけるようになると考えられます。

 

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赤ちゃんがいます。
⽇本では年間5,000人の早産・極低出⽣体重の
⾚ちゃんが⺟乳を必要としています。